2023年7月13日に施行された「刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律」（令和5年法律第66号）により、従来の強制性交等罪（旧177条）は「不同意性交等罪（新177条）」として処罰されることになり、不同意性行罪として位置づけられました。
不同意性交等罪とは、被害者が「同意しない意思を形成、表明、全う」することが難しい状態で性交等を行う犯罪です。嫌だと言えない状態での性交等が処罰対象となります。
改正後の不同意性交等罪では、処罰に必要な要件として、現在の「暴行・脅迫」に加え、「経済的・社会的地位の利用」や「恐怖・驚がくさせる」などの8つの行為が具体的に示されました。また、行為・事由によって相手をどうさせたかの要件が緩和され、相手が抵抗できた（のにしなかったから、同意していたのではないか）、と弁解してみても、有効な反論とはならなくなりました。